神社でいただいたお札、いざ家に持ち帰ってみると「あれ?どこに置けばいいんだろう」と迷ってしまうこと、ありますよね。
特に最近は神棚がないご家庭も多く、マンションやアパートにお住まいの方なら、壁にどうやって固定しようかと悩むのも無理はありません。
実は、正式な神棚がなくても、ちょっとした工夫とルールを知っていれば、神様に失礼にならずにきちんとお祀りすることができます。
この記事では、お札を飾るのに最適な方角や場所、複数枚ある場合の並べ方、そして賃貸でも壁を傷つけない固定テクニックまで、初心者の方にもわかりやすく解説します。大切なのは形式よりも「敬う気持ち」ですが、基本を知ることでより清々しい気持ちで毎日を過ごせるはずです。
この記事でわかること:
- 神棚がない家でのお札の正しい祀り方と場所
- 複数のお札がある場合の優先順位と並べ方
- 賃貸でも壁を傷つけずに飾るための便利グッズと方法
- 画鋲の使用可否や「雲」の貼り方など細かい疑問の答え
初心者でも迷わない神社のお札の飾り方と方角の基本
- 神様が喜ぶお札を祀る方角は南向きか東向きが理想的
- 神棚がないアパートやマンションでの簡単な飾り方
- 家族が集まるリビング以外の寝室やキッチンに飾るのはありか
- 複数のお札がある場合の正しい並べ方と順番のルール
- いただいたお札を包んでいる薄紙は剥がすべきかそのままか
- 神様に失礼になる絶対に避けるべきNGな置き場所とタブー
神様が喜ぶお札を祀る方角は南向きか東向きが理想的
お札を飾る際、まず最初に気になるのが「どの方角に向ければいいのか」という点ではないでしょうか。結論から言いますと、お札の正面が「南」または「東」を向くように配置するのが最も良いとされています。これには、古くからの自然信仰や生活の知恵が深く関係しています。

南向きと東向き、それぞれにちゃんと意味があるんですよ。
まず「南向き」が良いとされる理由は、南が太陽の光が最も強く降り注ぐ方位であり、陽の気が満ちている場所だからです。
日中の明るい光を取り込み、神様の威光を象徴する方角として、古来より上位とされてきました。家の主人が座る場所から見て南を向くのも、君主が南を向いて座る「天子南面」という言葉があるように、非常に縁起が良いとされています。
次に「東向き」ですが、これは太陽が昇る方位であることに由来します。
一日の始まりを告げる朝日は、物事の始まりや勢い、若々しさの象徴です。これから発展していく力強いエネルギーを受ける方角として、東向きも南向きと同様に尊ばれています。
しかし、現代の住宅事情では、間取りの関係でどうしても南や東に向けられないこともあるでしょう。その場合、北向きや西向きになってしまっても、「絶対にダメ」というわけではありません。
最も大切なのは、神様を敬い、毎日手を合わせる心の余裕を持つことです。方角にこだわりすぎて、薄暗い場所や湿気の多い場所に置くよりも、たとえ北向きであっても、明るく清潔で、家族が毎日目にする場所に丁寧にお祀りするほうが、神様もきっと喜んでくださるはずです。
まずはコンパスアプリなどで方角を確認し、可能な範囲でベストな場所を探してみてください。
神棚がないアパートやマンションでの簡単な飾り方

「うちはマンションだし、神棚なんて置くスペースがない」と諦めていませんか?実は、立派な白木の神棚(宮形)がなくても、お札をお祀りすることは十分に可能です。
これを「略式」と呼びますが、現代のライフスタイルに合わせた柔軟な祀り方として広く受け入れられています。
最も手軽な方法は、タンスやサイドボード、本棚の上を活用することです。ただし、そのままポンと置くのは少し乱暴に感じられますよね。以下の手順で場所を整えると、より丁寧にお祀りできます。
1. 場所を清める
まず、お札を置く場所をきれいに掃除します。ホコリは大敵です。
2. 敷物を敷く
お札の下に「白い布」や「奉書紙(ほうしょがみ)」、なければ清潔な白いコピー用紙でも構いませんので、一枚敷きます。これだけで、その場所が神聖なエリア(結界)になります。
3. 立てかける
お札を壁に立てかけます。もし倒れやすい場合は、後ろに支えを置くか、簡易的なお札立てを使用します。
また、棚の上にもスペースがない場合は、壁や柱の高い位置に直接お祀りする方法もあります。この際、重要なのは「高さ」です。神様を見下ろすことのないよう、大人の目線よりも高い位置に設置するのが鉄則です。
大切なのは、「ここは神様の場所です」という区切りを作ることです。専用の棚がなくても、周囲を整理整頓し、白い紙を敷いて少し高い位置に置く。これだけで、神様をお迎えする準備は十分に整います。
高価な神棚を買うことよりも、毎日のお水替えや掃除がしやすい環境を作ることの方が、長く信仰を続ける上では大切かもしれませんね。
家族が集まるリビング以外の寝室やキッチンに飾るのはありか
お札の置き場所として最も推奨されるのは、家族全員が集まり、明るく賑やかな「リビング(居間)」です。
しかし、間取りの都合上、どうしてもリビングに良い場所が見つからない場合もあるでしょう。そんな時、寝室やキッチン、玄関などに飾っても良いのでしょうか?それぞれの場所のメリットと注意点を見ていきましょう。
1. 寝室に飾る場合
寝室にお札を飾ること自体は問題ありません。一日の始まりと終わりに感謝を伝えられる静かな場所として、適しているとも言えます。ただし、気をつけるべきポイントがあります。それは「足をお札に向けて寝ないこと」です。
神様に足を向けるのは失礼にあたりますので、ベッドや布団の配置を考慮する必要があります。
また、寝室はプライベートな空間なので、着替えなどで裸になることもあるでしょう。気になる方は、お札の前に薄い布をかけたり、扉付きのケースに入れたりするなどの配慮をすると心が安らぎます。
2. キッチン(台所)に飾る場合
キッチンには「火の神様(荒神様)」をお祀りする習慣があるため、お札の種類によっては適した場所です。しかし、一般的な神社のお札(神宮大麻など)の場合、キッチンは油汚れや水跳ね、湿気のリスクが高いため、あまり推奨されません。
もしキッチンに飾るなら、コンロやシンクから離れた、できるだけ清潔で高い位置を選びましょう。換気扇の近くなど、空気が動く場所がベターです。
3. 玄関に飾る場合
玄関は気の入り口ですが、人の出入りが激しく、ホコリが立ちやすい場所でもあります。また、ドアの開閉による振動でお札が落ちてしまうリスクも考えられます。
玄関専用の魔除けのお札などを除き、家の中心的な神様をお祀りする場所としては、落ち着かないため避けたほうが無難とされています。

やっぱりリビングが一番安心ですね。家族みんなで「行ってきます」って挨拶できるのが素敵です。
結論として、リビングがベストですが、条件さえ整えば他の部屋でも構いません。「清潔であること」「明るいこと」「神様に対して失礼な行動(足を向けるなど)をとらないこと」の3点を意識して、ご自宅の中で一番「気が良い」と感じる場所を選んでみてください。
複数のお札がある場合の正しい並べ方と順番のルール

神社巡りが趣味の方や、厄払いなどで複数のお札をいただく機会があると思います。そんな時、適当に並べてしまっていませんか?
実はお札には「格(優先順位)」があり、その順番に従って並べるのがマナーです。ここでは、一般的によくある3種類のお札を例に、正しい並べ方を解説します。
まず、お札の優先順位(格)を覚えておきましょう。
1. 神宮大麻(じんぐうたいま):伊勢神宮のお札(天照大御神)。日本人の総氏神様として最上位に位置します。
2. 氏神神社(うじがみじんじゃ):住んでいる地域を守る神様のお札。
3. 崇敬神社(すうけいじんじゃ):個人的に信仰している、または旅行先などで参拝した神社のお札。
【横に並べてお祀りする場合】
スペースに余裕があり、お札を横一列に並べることができる場合(三社造りの神棚など)は、以下のように配置します。
- 中央:神宮大麻(伊勢神宮のお札)
- 向かって右:氏神神社(地元の神様のお札)
- 向かって左:崇敬神社(その他の神社のお札)
日本では「左上位(神様から見て左、つまり向かって右)」という考え方があるため、中央の次に尊い場所は「向かって右」となります。
【重ねてお祀りする場合】
スペースがなく、お札立てなどに一枚ずつ重ねて収納する場合(一社造りなど)は、前から順に以下のようになります。
- 一番手前(表):神宮大麻
- 二番目(中):氏神神社
- 三番目(奥):崇敬神社
| 並べ方 | 神宮大麻(伊勢神宮) | 氏神神社(地元) | 崇敬神社(その他) |
|---|---|---|---|
| 横並び | 中央 | 向かって右 | 向かって左 |
| 重ねる | 一番手前 | 二番目 | 三番目 |
もし崇敬神社のお札が複数枚ある場合は、崇敬神社の位置(向かって左、または一番奥)に重ねて置くか、左側に続けて並べていきます。
お札が増えてくると配置に悩みますが、この「伊勢神宮を中心に、右に地元の神様」という基本ルールさえ押さえておけば大丈夫です。神様同士が喧嘩することはありませんので、安心してお祀りしてください。
いただいたお札を包んでいる薄紙は剥がすべきかそのままか

神社でご祈祷を受けたりお札を購入したりすると、お札全体が薄い半紙のような白い紙で包まれていることがありますよね。この薄紙、「剥がして飾るのが正解なの?それともつけたまま?」と疑問に思う方は非常に多いです。
結論から申し上げますと、基本的には「剥がして」お祀りします。
この薄紙は、神社から自宅へ持ち帰るまでの間、神聖なお札が汚れたり、人間の手が直接触れたりしないようにするための「保護用の包装紙」のような役割を持っています。ですから、自宅の神棚やお祀りする場所に安置した時点で、その役目は終わります。
神様のお力をダイレクトにいただくためにも、薄紙を取り除き、お札本来の姿(お名前が書かれている面)を出してお祀りするのが本来の形です。
ただし、これには例外もあります。
汚れが気になる環境の場合:
キッチンに近い場所や、どうしてもホコリが多い場所に祀らざるを得ない場合は、お札を保護するためにあえて薄紙をつけたままにしておくことも許容されています。
地域や神社の慣習:
まれに、薄紙ではなくお札の一部として封がされている場合や、特定の神社ではつけたままを推奨する場合もあります。お札に「そのままで」と注意書きがある場合は、それに従ってください。
もし判断に迷った場合は、お札を受けた神社の社務所で「この薄紙は剥がしても良いですか?」と聞いてみるのが一番確実です。神職の方も優しく教えてくれますよ。
基本は「神様の顔(お名前)が見えるようにする」と覚えておけば間違いありません。
神様に失礼になる絶対に避けるべきNGな置き場所とタブー

せっかくお札をお祀りするなら、神様に「ここは居心地が悪いな」と思われないようにしたいものです。知らず知らずのうちにやってしまいがちな、**避けるべき場所や飾り方のタブー**について確認しておきましょう。
1. 不浄な場所の近く
トイレや洗面所、お風呂場などの水回りは、汚れや穢れ(けがれ)を流す場所と考えられています。これらの場所の真向かいや、壁を一枚隔ててすぐ隣にお札を置くのは避けましょう。また、ゴミ箱の真上なども厳禁です。常に清浄な空気が流れる場所を選ぶのがポイントです。
2. 人の通りが激しすぎる場所
ドアの上(鴨居)にお札を飾るケースを見かけますが、ドアの開閉による振動が常に伝わる場所や、人が頻繁にお札の下をくぐるような場所(廊下の突き当たりや低い鴨居など)は、神様が落ち着かないため避けたほうが良いとされています。
「神様の下を通る」というのは、踏みつける行為に近い無礼さと捉えられることがあるためです。
3. 目線より低い場所
タンスの上などに置く場合でも、大人の目線より低い位置にお札を置くのはNGです。人間が神様を見下ろす形になってしまうからです。必ず、立ってお参りする際に少し見上げる高さになるよう調整しましょう。床に直置きなどはもってのほかです。
4. 画鋲でお札を刺す
これは固定方法の項目でも詳しく触れますが、お札そのものに画鋲をブスッと刺して壁に留めるのは、神様の体に穴を開けることと同じですので、絶対にしてはいけません。

「神様だって静かで綺麗な部屋がいいはず」と想像してみると、自然と避けるべき場所がわかりますね。
これらのタブーを避けることは、単なるルールの遵守ではなく、神様への敬意の表れです。とはいえ、住宅事情ですべてを完璧にするのが難しい場合もあるでしょう。その時は「少しでも良い環境を」と努力する姿勢こそが大切です。
どうしてもドアの上にしか置けない場合は、しっかり固定して振動を抑えるなど、できる限りの配慮を心がけてください。
賃貸住宅でも実践できる神社のお札の飾り方と固定のコツ
- 賃貸の壁に穴を開けずにしっかり固定するアイデア
- 画鋲を使ってお札を壁に留めるのはマナー違反になるのか
- 100均グッズやウォールシェルフを活用したおしゃれな祀り方
- マンションで上の階がある場合に天井へ貼る雲の意味
- 仏壇と同じ部屋に置く際の位置関係と注意点
- 一年間守ってくれたお札の交換時期と古いお札の処分方法
- 神社のお札の飾り方についての重要なポイントまとめ
賃貸の壁に穴を開けずにしっかり固定するアイデア

賃貸物件にお住まいの方にとって、「壁に穴を開けられない」というのは大きな悩みですよね。退去時の原状回復費用を考えると、釘やネジはもちろん、画鋲の穴さえ躊躇してしまうこともあります。
しかし、お札は軽いものですので、壁を傷つけずに固定する方法はたくさんあります。
おすすめの方法1:マスキングテープ+強力両面テープ
これはDIYの定番テクニックです。
1. まず、壁にお札のサイズに合わせて「マスキングテープ」を貼ります(マスキングテープは剥がしても跡が残りません)。
2. そのマスキングテープの上に、「強力な両面テープ」を貼ります。
3. お札の裏面(またはお札立ての裏面)をそこに貼り付けます。 こうすることで、壁紙には直接粘着テープが触れず、剥がすときはマスキングテープごと綺麗に剥がせます。ただし、お札の裏紙が剥がれないよう注意が必要です。
おすすめの方法2:貼ってはがせるコマンドタブ
ポスターやフックを固定するための「コマンドタブ(3M社など)」のような製品を利用するのも手です。壁紙用として販売されているものを選べば、しっかり固定できるのに、剥がすときはタブを引き伸ばすだけで糊残りがありません。耐荷重を確認して、お札立てごとかけることも可能です。
おすすめの方法3:ディアウォールで柱を作る
もし本格的に棚を作りたいなら、ホームセンターで売っている「ディアウォール」や「ラブリコ」といったパーツを使って、床と天井で突っ張る2×4材の柱を立てる方法があります。これなら、その柱に自由に釘を打ったり棚を取り付けたりできるので、立派な神棚スペースを自作できます。
「神様をテープで貼るなんて失礼では?」と心配される方もいますが、不安定な状態で置いておいて落下させてしまう方が、よほど失礼にあたります。現代の道具を賢く使って、安全かつ丁寧に固定することをおすすめします。
画鋲を使ってお札を壁に留めるのはマナー違反になるのか

「壁に画鋲を刺してもいい壁紙なんだけど、お札に画鋲を使うのはどうなの?」という疑問もよく耳にします。先ほどのタブーの項目でも少し触れましたが、これには明確なルールがあります。
NG行為:お札本体を画鋲で貫通させること
これは絶対に避けてください。お札には神様の御霊(みたま)が宿っています。そのお札に針を突き刺すという行為は、神様に対して非常に無礼な行いとなります。文字が書いてある部分はもちろん、余白であってもお札自体に穴を開けるのはマナー違反です。
OK行為:お札を支えるために画鋲を使うこと
お札そのものには刺さず、画鋲を「支え」として使うのは問題ありません。
例えば:
- お札の左右に画鋲を刺して、お札が倒れないようにガードレール代わりにする。
- お札の下に2本画鋲を刺して、その上に乗せるように置く。
- 画鋲を使って「お札ホルダー」や「紐」を壁に固定し、そこにお札を収める。

画鋲そのものがダメなんじゃなくて、「刺す」のがダメなんですね。支える役目なら使っても大丈夫そうです。
最近では、画鋲の穴が目立たない「ニンジャピン」や、石膏ボード専用の細いピンなども販売されています。これらを活用し、お札を「挟む」「乗せる」という形で固定すれば、失礼にはあたりません。
お札は紙製で軽いので、風で飛んだり倒れたりしないよう、これらの工夫でしっかりと安置してあげてください。
100均グッズやウォールシェルフを活用したおしゃれな祀り方

最近の100円ショップ(ダイソー、セリア、キャンドゥなど)やインテリアショップには、神棚の代用として使える優秀なアイテムがたくさんあります。「神棚=高価な白木作り」というイメージにとらわれず、お部屋の雰囲気に合わせておしゃれに祀るのも現代流です。
1. ウォールシェルフ(壁掛け棚)
セリアやダイソーで人気の、木製のウォールバーやL字型のシェルフ。これを画鋲や専用ピンで壁に取り付けるだけで、簡易的な神棚になります。洋風のリビングでも違和感なく溶け込みます。お札が倒れないように、手前に溝があるタイプを選ぶのがポイントです。
2. ディスプレイケース・イーゼル
お札をホコリから守りたい場合は、コレクションケースのような透明な箱に入れるのも一つの方法です(ただし、密封しすぎず通気性には注意)。また、小さなイーゼル(絵画を立てる台)にお札を立てかけると、棚の上でも安定して美しく飾れます。
3. 貼れるお札立て
最近では、100均でも「お札立て」専用の商品が見られるようになりました。壁紙用テープで貼り付けられるタイプや、鴨居に引っ掛けるタイプなどがあります。
大切なのは、値段の高さではなく「お祀りしようとする心」です。100均グッズであっても、ホコリを払い、丁寧に設置すれば立派な神座(かむくら)となります。ただし、あまりにチープに見えたり、不安定だったりするものは避け、神様にふさわしい清潔感のあるアイテムを選んでみてください。
マンションで上の階がある場合に天井へ貼る雲の意味
マンションやアパートの1階、あるいは2階建ての1階にお札を祀る場合、その真上を人が歩くことがありますよね。神様の上を人間が土足(あるいはスリッパ)で歩き回るというのは、本来とても失礼なことです。
そこで登場するのが「雲」「天」「空」と書かれた紙です。
この紙をお札の真上の天井に貼ることで、「ここより上は空(天)ですよ。何もありませんよ」という意味を持たせます。これによって、物理的には上に部屋があっても、神様に対して「あなたの上には誰もいません」という敬意を表すことができるのです。これを「雲字(くもじ)」と呼びます。
雲字の入手方法と貼り方
入手方法:神社でお札を受ける際に一緒に頂けることがあります。また、仏具店やネット通販、100円ショップでもシールタイプのものが販売されています。
自作もOK:必ずしも買ったものでなくても構いません。きれいな白い紙(半紙など)に、筆ペンや墨で「雲」または「天」「空」と自分で書いても大丈夫です。心がこもっていれば、自筆の文字が一番丁寧とも言えます。 * **
貼り方:お札の真上の天井に、文字が読める向き(お札側から見上げて読める向き)で貼ります。テープやのりで剥がれ落ちないようにしっかり貼りましょう。
最上階にお住まいの場合や、お札の上が屋根裏収納などで人が歩かない場所であれば、この「雲」は不要です。しかし、集合住宅では上の階の状況がわからないことも多いため、念のために貼っておくのが一般的かつ安心なマナーとされています。
仏壇と同じ部屋に置く際の位置関係と注意点
和室が減り、リビング中心の間取りが増えた現代では、神棚(お札)と仏壇を同じ部屋に置くケースも珍しくありません。
宗教的に、神様と仏様(ご先祖様)を同じ部屋にお祀りすること自体は全く問題ありません。むしろ、朝夕に両方に手を合わせやすくなるメリットもあります。 ただし、配置には2つの重要なルールがあります。
1. 向かい合わせ(対面)にしない
神棚と仏壇を部屋の両端に向かい合わせに置くのは「対立祀り」と呼ばれ、避けるべき配置です。理由は単純で、片方にお参りしているとき、もう片方にお尻を向けてしまうことになるからです。どちらにも失礼のないよう、向きをずらして配置しましょう。
2. 上下に配置しない
同じ壁面に置く場合、神棚が上で仏壇が下ならば許容範囲とされることもありますが、基本的には上下に重ねるのも避けたほうが無難です。特に仏壇の上に神棚があると、仏壇に手を合わせるときに神棚を見上げることになりますし、線香の煙が神棚に直撃する可能性もあります。
また、神棚(神様)は仏壇(仏様・ご先祖様)よりも**「上位」**とされるため、同じ高さか、神棚の方を少し高い位置に設置するのが一般的です。同じ部屋で共存させる場合は、それぞれの「家」としての距離感を保ちつつ、喧嘩にならない配置を心がけてみてください。
一年間守ってくれたお札の交換時期と古いお札の処分方法
お札の効力(ご利益)には期限があるのをご存知でしょうか?
一般的にお札の効力は「一年間」とされています。一年経つと神様の力が弱まる、あるいは一年間家族の厄災を引き受けてくださったことでお札が疲れてしまう、と考えられています。
交換のタイミング
基本的には年末年始が交換の時期です。
1. 年末に一年間のお礼を伝えて、古いお札を神社にお返しする。
2. 新年(初詣)に新しいお札を受け、神棚にお迎えする。 ※お宮参りや七五三、厄払いなどで年の途中に頂いたお札は、頂いてから一年後を目安にお返ししても構いません。 **
古いお札の処分(返納)方法
最も正しい方法は、頂いた神社にお返しすることです。
古札納所(こさつおさめしょ):神社の境内には、古いお守りやお札を返す専用の場所があります。ここに納めれば、神社がお焚き上げ(焼納)してくれます。
どんど焼き(左義長):小正月(1月15日頃)に行われる火祭りでお焚き上げしてもらうのも良いでしょう。
違う神社でもいいの?: 基本的には頂いた神社に返すのがマナーですが、遠方の旅行先などで受けたお札の場合は、近くの神社(氏神様)にお返ししても許容されることがほとんどです。ただし、お寺のお札は神社へ、神社のお札はお寺へ返すのはNGですので、宗派の違いには注意してください。
どうしても神社に行けない場合
どうしても神社に行けない事情がある場合は、自宅で処分することも可能です。その際は、ゴミとして扱うのではなく、以下の手順で清めてから処分します。
- 白い紙(半紙など)にお札を包む。
- 塩を振って清める。
- 感謝の気持ちを込めて手を合わせる。
- 他のゴミとは分け、敬意を持って自治体のルールに従い処分する。
一年間、家を守ってくれた大切なお札です。最後まで感謝の気持ちを持って、丁寧に送り出してあげましょう。
神社のお札の飾り方についての重要なポイントまとめ
さいごに、記事の内容をまとめます。
- お札の正面は「南」または「東」に向けるのが基本
- 目線より高い位置に設置し、神様を見下ろさないようにする
- 神棚がなくても、タンスの上や壁掛け棚で代用してOK
- お札の下には白い紙(奉書紙)や布を敷いて清浄にする
- 家族が集まる明るいリビングが最適な設置場所
- 寝室は足をお札に向けない配置なら飾っても良い
- 複数ある場合、中央・右・左の順でお札の格が決まる
- 重ねて置く場合は、手前から神宮大麻・氏神様・崇敬神社の順
- お札を包む薄紙は、お祀りする際に剥がすのが一般的
- トイレの近くやドアの上など、不浄・振動のある場所は避ける
- お札本体に画鋲を刺して穴を開けるのは絶対にNG
- マスキングテープなどを活用すれば賃貸でも壁を傷つけない
- 上の階がある場合は天井に「雲」の字を貼って敬意を表す
- お札の効力は一年間。年末年始に交換して古いお札は神社へ返す



























































